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これからのテーマや将来実践してみたい事など、
今考えていることをコラム調に書き留めています。
共感できるものがあれば、一緒にカタチにするのも良いですね。

ラベル新聞に連載寄稿しています。レーベルエージェンシー

私のラベル新聞連載2回目記事が届きました。

東京オリンピックエンブレム問題への所感も
述べてあります。

全文はこちらです。

2回目は「ラベルデザインに対する近年のブランドオーナーからのニーズ」について記述します。 折しも2020年東京オリンピックのエンブレムが盗作疑惑により中止となりました。真相は分かりませんが、Webによる情報化社会の中でデザイナーやディレクターに対し、ますます真のスキルや信頼が問われる時代になってきたことは事実です。このような現象は、言い換えるならばごまかしの利かない、ある意味「フェアな世界」なのかも知れません。 先日「なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?」という本を読みました。デザインを生業にする私にとって大変興味深いテーマです。この本の考察は、ブランドオーナーにとっても、商品にデザインを施して販売成果を上げる際、とても重要なポイントになると感じました。 ご存じの通り、両者とも作品における芸術性は比較することもできない歴史上の天才ですが、ゴッホは2000点もの作品のうち、生前に売れた絵はわずか1点のみでした。一方、ピカソの遺産は日本円にして7500億円になるそうです。ピカソは自身の作品でワインメーカーとラベルに関するコラボレーションもしていたそうです。ワインメーカーとピカソの双方でブランドの相乗効果が得られ、莫大な利益を生み出したとのことですが、ピカソはビジネスマンとしても才能があったということでしょう。 スケールこそ異なりますが、デザインのプロとして私たちはクライアントとともにデザインを効果的なツールとして利益を生み出す必要があります。 一昔前の時代、デザイン会社の多くは、クライアントの希望通りにフォントを打ち、色を付け、レイアウトを整えることで、デザイン完了というビジネススタイルでした。修正の希望があれば、忠実に指示通りこなすのみ。そのような受け身、悪く言えば指示待ちの姿勢でもビジネスとして通用する時代だったと思います。クライアントが成果を得られなくても、責任範囲はデザイン作業だけなので「言われた通りにやった」で済ませられるため、リスクヘッジになります。 一方、近年のビジネスのキーワードに「シェア」があります。コラボとも似ていますが、コラボが「協力」とすれば、シェアは「分け合う」という意味になるでしょう。私のような小さな会社でも、大手ブランドオーナーとの取引ニーズにおいてシェアの感覚を得られますし、昔と状況が異なっています。 振り返れば、日本における昭和の高度成長期は大企業が圧倒的に主導権を持ち、中小企業がそれに従属する構造でした。生活必需タイプの商品を大量に生産し、マス広告を手がけることで、その商品を販売できた時代でしたので、規模の大きなメーカーや売り場面積の広い販売店が強大な力を持っていました。極端な言い方をすれば、大規模企業が中規模へ、中規模が小規模へ要望を一方的に伝えることで、経済が成り立っていました。 しかし、そのような時代は過去のものになりました。現在は、スマートフォンやインターネットの影響により、消費者のニーズが多様化しています。大量生産が必要な生活必需品は、引き続き少数の大手メーカーによる寡占化が進む一方で、中小零細規模の企業は、多様なニーズの中での競争を余儀なくされます。 だからこそ、私たちデザインプロデュース業は、クライアントと情報やスキル、そして感性をシェアし、必需品とは異なるコンセプトで、消費者が満足する付加価値を創り出す必要があります。その価値感が共感を得てシェアが広がれば、大きな成果になります。 20世紀の産業革命が「大きな箱の中に小さな箱がいくつもある区切られた世界」とすれば、21世紀の情報革命は「幾層にも重なった多様なレイヤーの世界」と思います。その多様なレイヤーは国境を越えてグローバルに限りなく拡大しています。デザインのプロデュースは、社会の変化にことさら柔軟に対応し、適応する能力が求められています。 次回は「各分野のラベルデザインプロダクツ事例」を紹介します。 第2回 21世紀は「多層なレイヤーの世界」

A photo posted by 西尾慎一 (@label240) on

 

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